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株式会社ヤマエ 山本 靖子氏にインタビューしました。

社名:株式会社ヤマエ
設立:昭和14年3月15日 
氏名:山本 靖子
住所:大阪府堺市中区深井畑山町258
URL:http://www.yamae.jp/

創業77年の老舗の鋳物加工の会社である。
鋳物の加工を得意とする会社はいまや業界でも珍しいといわれ、そのほか、アルミ・鉄・ステンレスの加工も行っている。
過去は量産工場であったが、山本氏が今後のニーズを見据え、小ロット多品種の仕事も請けることができる体制に改革。
設備の入れ替え、二交代制勤務などの生産体制を再構築した。
さらに、徹底した品質管理も実現し、2012年には堺技衆の認証も取得した。

会社の誕生

祖父が昭和14年に創業。
もともと機関士であったが、その後、鉄工所を創設した。

“機関士はいつまでたっても機関士であり、船長にはなれない。”

そんな負けん気の強さもあり、独立開業するにいたったそうです。

入会のきっかけ

“井の中の蛙になってはいけない”
とご自身を厳しく律する山本氏は、さまざまな外部勉強会に積極的に参加。
その際に、前任の堺市中区会長東谷麗子氏に倫理法人会へ誘われたのがきっかけだという。

会社で提唱する3S活動がうまくいかない時期の思考錯誤の中で、自分自身はどうなのか?という問いが生まれ、
自分をさらに高めることがまず大切である
考えて入会されました。

入会後は、活力朝礼も実践。導入は、社員さんからの声だったということ。
主体性のあるすばらしい社員さんを育てておられると感じました。

転機となるような学び

祖先を敬うということ、小さなことでもやり抜き継続していくことを大切にされている山本氏は、倫理の学びの中に、共通した考えが多くあるのだと。

活力朝礼を取り入れ、職場の教養を活用できていることも倫理に入ってよかったと感じる点だそうです。

職場の教養を読んで感想を述べ合い、
“こんな感じ方や考え方もあるのだ”
互いを認め合うことで、協調性のある職場が形成されるとおっしゃいます。

倫理法人会で学ぼうとしている 経営者のみなさんへのアドバイス

経営は常に問題意識をもって
社外でも積極的に学ぶべきです。

倫理法人会は、経営手法を学ぶ場ではなく、生活態度や習慣、心持ちを勉強する場。
一見、経営には無関係に思える生活態度や習慣も実は同じ人間のすることなので、仕事にも大きくかかわってくる。
そうったことを学べる場は倫理法人会が唯一無二の会である。

当たり前にできそうな“時間を守る”も、意外に難しいもの。
セミナー開始時間、終了時間など、ベルの音一つで全員一斉に時間を律することができるのも倫理法人会のすばらしい点の一つです。

今後の会社のビジョン

100年企業を目指しての事業を継承していく=ヤマエの屋号と、社員を守っていきながら、 安定したものづくりをし続けること。

父に継いでほしいといわれ、悩みながらも覚悟を決めた。
しかし、『女性に製造業の社長は無理』といわれたのが悔しくて奮起したその当時。
さまざまな改革を続けながら、少しずつ人を育て、組織を育て今に至る。

そのすべての思いを、今後の経営に活かしていきたい。
“ものづくり”は、ほんとうに面白みがある。

社員一人ひとりが輝き、やりがいをもって働き、ものづくりの面白さも味わえるそんな“ヤマエ”でありたい。
一人ひとりが光り輝くことで、会社もどんどん発展していく未来を切り開くことが使命である。

【取材 山口 るり子 幹事 / 堺市中区倫理法人会】
【カメラマン 杉谷 昌彦 幹事 / 堺市倫理法人会】

いつも単会にて、締めるところをしっかり締めてもらえる頼れるお姉さん的な存在の山本氏。
今回は普段はあまりお話しない仕事の話を直接お聞きして、そのお人柄にますます魅力を感じてしまいました。
作業服を身にまとったその装いもカッコイイことはさることながら、事業継承や社員さんに対しての強い愛情が本当にすばらしいです。
とても強い意志と熱い想いに加え、愛情があるからこそ、今の会社の姿があるのでしょうし、継承されてきた技術の高さは、今後も脈々と続いていくに違いないと思います。
私自身も同じ経営者として、とても勉強になったインタビューでした。

※記事中の所属や役職およびインタビュー内容は、取材当時のものです。