訪心記
錦秋の候 皆様におかれましてはますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
さて、
昨日は大阪市倫理法人会のMSに参加してまいりました。
講師の方のお話が素晴らしかったので記させていただきます。
大阪市倫理法人会 会員
アキツ工業株式会社
代表取締役 松原 真紀 社長 (小柄なおしとやかな感じですが、明るく芯は強く優しい女性経営者です)
タイトル【職場の教養を取り入れて】
(辻尾朝礼委員長が聴いたら感激して涙を流しそうなテーマですね!^_^)
松原真紀社長のお父様は「娘たち3人にちゃんとした教育を受けさせるには、今の給料では足りない。独立をしよう」ということで、
トロフィーや盾やバッヂを作る工場を大和川沿いにプレハブの小さな工場をつくりました。
45年ほど前、折りしもボウリングのブームに乗りトロフィーが飛ぶように売れたそうです。
あまりの忙しさにお母さんも仕事に駆り出され、ご両親の帰宅は夜中。
小学生3姉妹は、置いてくれているお金でスーパーに行き食べ物を買って食べる生活。一家団欒の家庭を味わったことがないと。
(どこが教育?親の背中を見せるといってもほどがあると思いました)
工場はどんどん大きくなり、お家も建ち、姉妹それぞれちゃんと教育を受け学校を出て、結婚もして巣立っていきました。
相変わらず工場は、毎日毎日忙しく「トロフィーなんか無くても生きるのに支障はないのに、何でこんなに売れるの?」と思うほど忙しい。
結果、お母様がメニエール病で倒れられてしまいます。
仕方なく娘の真紀さんが「片付けのお手伝い」として工場に入ったのでした。
ところが、会社があまりにも汚い。
書類散乱、製品の品質管理・出荷管理など無し。
ちゃんとしようとしたら職人さんから
「とにかく出荷すればいい。不良や間違いは返品として帰ってくる。はよぉ出さな間に合わん。あんた邪魔やっ!」と
という具合のひどい会社。
朝礼もなく、適当に仕事始めになって、夜遅くまで皆仕事をする。
きちんとした会社にしなければと思っていた時に
倫理法人会を紹介していただき、「職場の教養」に出会いました。
これは、みんなに必要なことだと思いすぐに入会しました。
社員の方々から「なんでそんなことするんだ」「朝礼などいらん」と猛反対。
挨拶も声が出ない。
職場の教養の輪読も声を出してくれない。
松原真紀さんはそれでも続けました。
だんだんと声も出るようになったころ、、、
そんなある日、
一番朝礼に反対していた男の社員さんから相談を受けるのです。
「夜、家に帰ると息子が包丁を振り回して暴れている。どうしたもんか」と
詳しく聞くと、子供さんは引きこもりになり、それを奥さんや家族に爆発させているようです。
その方は伊賀から3時間半もかけて通勤してくれていて、夜も仕事で遅く帰宅する。
これでは家族の会話もないだろう。何とかしてあげたいと思い、
「その子を会社に連れて毎日出勤しなさいよ」
「いいんですか」
ということで、親子で毎日出勤することになりました。
お父さんの往復7時間という通勤の大変さや父親の仕事の姿を、
毎日毎日そばで見ているうちに息子さんもだんだん落ち着き、
ちゃんと生活できるようになったそうです。
何より父親である男性社員の方はとても喜ばれたそうです。
ご自分も幼い時に両親が働き詰めで家庭がなかった経験をし、
いま、社員の家族にも同じ経験をさせてしまっていると感じた松原さんは、
現在は、どんなことがあっても午後7時までには終業することを徹底しているそうです。
もちろん、職場の教養を使っての活力朝礼は毎朝欠かしません。
なんと素晴らしいお話しだと思いませんか?
皆さんの単会にもお呼びして見られてはいかがでしょう?
さぁ、一人でも多くの人に是非とも伝えて広めてあげたいですね、倫理!!