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株式会社コンサス 土井 靖士氏にインタビューしました。

社名:株式会社コンサス
設立:1989年
役職:代表取締役社長 土井靖士
住所:大阪市住之江区新北島7丁目1番82号

1989年バルブ業界で勤務し部長をしていた父が、会社の方針でその事業が縮小になったのを機にその事業を譲り受けて独立開業しました。急な創業でした。
その頃ちょうど自分は大手外資系に就職したところ。
父は多忙を極め、事業を手伝うようにとの話はありましたが、当時の就職先での営業の仕事が面白く成績が上がるたび、この延長線上の人生しか思うこともなかった。
3年後岐路に立つ。東京本社への転勤、結婚。
このタイミングで家族を喜ばせなくてはと思い悩んだあげくの結論がこのタイミングで寿退職をしました。

会社の誕生

父の会社に就職
バルブや配管資材のことを全く知らない自分は父の会社の取引先である中国とも取引のある取引先で2年間修業をさせてもらい、その後父の会社に就職。

円高不況で2年間赤字経営だった会社を、得意の営業力を生かして注文をもらい一気に黒字に転換。
その後、円高では輸出の商売が成り立たないので父は台湾に現地法人を立ち上げ製造業として輸入販売を始めた。

MADE IN JAPANのこだわりをいったん捨て。
コンサスブランド商品として商標登録申請する。
台湾と中国を中心に製造し製品開発や短納期小ロット生産はは日本でするMADE WITH JAPANをコンサスブランドの象徴として製造販売のメーカーとして出直しました。

決して順風満帆ではありません、むしろたくさんのハードルがありました。
2009年リーマンショックによる売り上げ減、デリバティブ取引による為替損、漏電による工場全焼の三重苦に見舞われる。

このピンチの時に初めて大切なものに気付かせられた。
かけてもらった言葉で人生観が大きく変わり、人間力を知った。

それからの再建ストーリーは、感動とともに目を見張るものがあります。

会社再建

理念 指針、計画を文章化し経営の勉強を始める。社員にも共有化
情報 HPに会社の情報、技術も製品も図面もすべて情報開示 
ガラス張りの経営
人材 新卒採用、資格受講支援

2011年社長交代 新年の挨拶回りのタイミングで、父に胆管癌が発覚、

日本と台湾の現地法人を社員の協力のもと経営する。

入会のきっかけ

社長交代をして、経営の勉強にあちこち行くうち、たくさんの経営者の方々から声がけされていました。

そんな時中学の同窓会で旧友と再会しMS誘われて、その勢いで旧友が講話するモーニングセミナーに出席。
その朝食会で入会表明しました。

週1回のモーニングセミナーにはパワースポットと思い自分のモチベーションを保つ為に参加しています。
気付いたこと学んだことを 朝礼、社員教育、情報共有など、社内で取り入れ活性化に役立てています。

倫理法人会で学ぼうとしている 経営者のみなさんへのアドバイス

子供の頃からいつも聞いていた言葉。
ボーイスカウト日本連盟初代総長、後藤新平の自治の三訣
「人のお世話にならぬよう、
 人のお世話をするよう、そして報いをもとめぬよう」

人のお世話にならぬようのところの意味がわからなかったのです。

ところが震災のボランティアに行った際、この意味がようやく理解できました。
人のお世話をする心構えとして、経済的にも自立していること、家族や周りに迷惑や心配をかけずに、自分の生活ができていて初めて人のお世話ができるのだと。
Noblesse obligeの精神。

優先順位をわきまえることの大切さを知りました。

今後の会社のビジョン

会社の業績や財務内容はオープンに

すべて社員にガラス張りに強い会社にする

そのための評価基準を明確にする

中期計画や考働指針を浸透させる

美点凝視 良いところをピックアップして言葉にしていく

社員が誇りを持てる会社にするための工夫は惜しまない

社員の自主的な向上心を支援。
教育訓練や資格受講研修の費用は全額会社が負担する

どんな小さな要求にも応じられる体制作りをします。

【取材 吉田 慶 監査 / 道頓堀倫理法人会】
【カメラマン 写真スタジオハート 上田哲也 / 枚方・交野倫理法人会】

※記事中の所属や役職およびインタビュー内容は、取材当時のものです。