GENKIな会員企業のご紹介

株式会社じょぶ 代表取締役社長 礒山 哲也氏にインタビューしました。

社名:株式会社じょぶ
設立:平成9年(1997)
役職:代表取締役社長 礒山 哲也
住所:東大阪市中新開2-10-26
URL:http://job-homes.com/company

事業内容
住宅・店舗の企画設計施工

会社の誕生

株式会社じょぶは、佐藤福男会長(現大阪府倫理法人会相談役・倫理研究所法人スーパーバイザー)が平成9年(1997年)に小さな自宅の一室で創業した会社で、私は創業2年目に呼んでいただき、会長ご夫妻と苦楽を共にしてきました。
最初は信用も実績もなく、どこにも相手にされないでホームセンターの下請けのリフォーム、屋根掃除、庭の溝つくりなど、いわゆる便利屋で何でもしてきました。
事務所も何度か引っ越し、会長は自殺を考えたこともあったと言います。

平成17年に、やっと空き工場を購入しそれをリフォームして拠点を構えたのが現在の社屋です。
佐藤会長との出会いがなければ、今の私はありません。
私の父は兄弟で町工場をしていましたが、債務の保証人になったことで借金を抱えたまま独立し、やがて自宅も手放すことになりました。
小さいころから借金生活で、金策に追われ両親はお金のことで喧嘩ばかりしていました。
私は何とか大学生になったものの、学校にも行かずアルバイトとパチンコに明け暮れ、自堕落な生活をして大学を中退してしまいました。
このままではだめになると思い町工場に就職したものの、相変わらずパチンコはやめられずにいました。
そんな時に、父親が始めていた屋台の居酒屋にお客として来ておられたのが当時中堅の建築会社で工事課長として働いていた佐藤会長で、父親が佐藤会長に引き合わせてくれました。
10才以上も年上の佐藤会長と意気投合しその人柄に惚れて、働くならこんな人の下で働きたいと願い出て、会長に尽力していただき何とか会長の働いている会社に入れてもらいました。

これが私と建築との出会いでしたし、人生の大きなターニングポイントとなりました。

佐藤会長は、自分の人生を変えてくれた命の恩人です。佐藤会長が独立して1年ほどして、一緒にやらないかとお声がけいただいた時には、佐藤会長のために骨をうずめる気で会社に入らせていただきました

入会のきっかけ

創業して2~3年目くらいの時の会社がたいへん苦しいときに、佐藤会長がある建築家の先生のご紹介で倫理法人会に入会され、それから「心の経営」で会社を牽引していかれました。
私は佐藤会長からお誘いを受けてモーニングセミナーやナイトセミナー、経営者の集いなどには参加させていただいていましたが、25年9月に株式会社じょぶの社長職を引き継がせていただき、その後佐藤会長に勧められて26年4月に正式に入会しました。

転機となるような学びは? 倫理に入会してよかったことは?

佐藤会長が倫理法人会の活動を熱心にされ、会社経営の心の部分を牽引してこられましたが、私はそれほど熱心に活動をしているという訳でもありませんでした。佐藤会長に引っ張られて・・・という感が強かったのですが、正式に会員となり活動をしていくうちに、日々の小さな積み重ねが習慣を変え、行動を変えるし、心を磨いて他人を大切に思うことが、人生を大きく変えていくと思えるようになってきました。
大きく変わった転機は、大阪鴻池倫理法人会の会長職を受けてからです。会長職を受けてからはじめて、会社の仕事や会の運営も多くの人に支えられているのだということに気づきました。今こうしてここに自分がいるのも、会社があるのも、会が発展していくのも、いろいろな人との出会いがあり助けてもらっているからだ、と改めて感謝の気持ちを強くしています。

倫理法人会で学ぼうとしている 経営者のみなさんへのアドバイス

倫理法人会では、何も難しいことを学ぶわけではありません。
モーニングセミナーは朝早く起きること、大きな声であいさつをすること、周りの人や物を大切にすること、約束を守ること、ルールを守ること、先祖や親を大切にすること・・・など、人として当たり前のことだけれど忘れかけている大切なことを学ぶ場だと思っています。こうしたことを実践して習慣化していくと、自分も周りも良くなっていきます。
一度モーニングセミナーに来ていただいて、体感してほしいと思います。

今後のビジョン

創業時の苦しい時を乗り越えて仕事が増えてきたときに、会社として大きな転機がありました。施工だけを受ける下請けの仕事だと、お客様のためにならないと思っても言われた通り建てなくてはならないジレンマがあります。
思い切って10年前に、売上は一時的に大きく落とすけれども自分たちの家づくりの思いを優先して、設計施工メンテナンスまで一貫して行い、工務店がお客様に責任を持つ自社設計施工をスタートしました。「じょぶ」の第二の創業です。

自分たちが住みたいと思える家を喜んでつくり、お客様に心から喜んでいただけること、そしてそんな気持ちが自分たちと仕事をしてくれている大工さんや協力業者のみなさんにも喜びが伝わっていくこと・・・そんな家づくりをこれからもしていこうと思っています。
これが評価され、倫理に基づいた経営を実践しているとして29年9月には「倫理17000ライセンス認定企業」に選ばれたことはうれしいことです。
今は創業20年の会社ですが、長く継続していく「100年企業」を目指してさらに世の中から必要とされる会社にしていきたいと思っています。

 

 

 

【取材 大阪鴻池倫理法人会 幹事 中西進泰】
【カメラマン 堺市北区倫理法人会 株式会社PhotostudioS 杉谷昌彦】

株式会社じょぶを取材させていただいて、創業者の佐藤福男会長とそれを支えてこられた奥様の存在がとても大きいと思いました。と同時に佐藤会長ご夫妻が倫理経営という心の部分を推進してこられ、礒山社長が佐藤会長を支えてデザイン性を重視した実務的な部分を牽引してこられたように感じました。
佐藤ご夫妻と礒山社長との絶妙の関係が、会社成長の大きな原動力であったと思います。
小さな自宅の1室から佐藤会長ご夫婦でスタートした会社は、礒山哲也さんという相棒を得て、20年で素晴らしい会社に成長しました。
今回の取材で、お客様に寄り添った心の経営をされて20年の時を刻んでこられたサクセスストーリーを見せていただきました。
これから時を経て、いろいろな浮き沈みや苦難もあるでしょうが、さらなる成長を確信しているし、きっと珠玉のような会社になっていると思います。
その一里塚に、会社訪問をして記事を書かせていただいたことに感謝します。

【礒山哲也 氏の所属単会 → 大阪鴻池倫理法人会

※記事中の所属や役職およびインタビュー内容は、取材当時のものです。