株式会社ニットープロセス 代表取締役社長 川村正隆氏にインタビューしました。

▼企業情報
社名:株式会社ニットープロセス
設立:1978年4月
役職:代表取締役社長
住所:大阪府八尾市竹渕2丁目97番地
URL:https://nitto-process.co.jp/

▼事業内容
各種印刷(シルク印刷、パット印刷、UV印刷)
レーザーマーキング
デザイン
企画設計
組立加工

事業を始めたきっかけ

創業者である父親が立ち上げた特殊印刷の会社を継いだ二代目です。幼少期から工場が遊び場であり、夜遅くまで働く両親の背中を見て育ちました。バブル崩壊の兆しが見え始めた頃、父親から「自分の好きなように生きろ、会社は畳んでもいい」と言われ深く悩みましたが、幼少期の工場の夢を見て「この会社を無くしたくない」と入社を決意しました。
小学校1年生の時、父親がお客様の門前で正座し、土下座をして必死に仕事をもぎ取ろうとしていた「命懸けで会社と家族を守る姿」を目撃した衝撃は、今も私の胸に深く突き刺さっています。両親を喜ばせたい、あの背中に恩返しをしたいという想いが、私のすべての原動力です。

倫理法人会に入会した理由

社長就任後、運良く売上が上がっていたものの、「何の勉強もせず運だけで上がったものは、逆風が吹いて売上が下がった時に止める術がない」と強い危機感を覚えたことがきっかけです。
経営を学ぶためランチェスター戦略を学ぶ中、講師の方から「経営の『やり方』は私から、心の『あり方』は倫理で学びなさい。両輪が揃って初めて経営はまっすぐ進む」と諭されました。その後、異業種交流会で知り合った倫理法人会の会員さんから少し怪しげに(笑)勧誘されたこと、そして信頼する経営の先生も会員であると知ったことで、素直に学んでみようと入会を決意しました。

人生の転機となるような学び

「後継者倫理塾」への入塾が最大の転機です。非日常の猛特訓の中、副委員長から「10ヶ月命懸けろ!」と魂のハッパをかけられ、腹をくくりました。そこで「物に魂が宿る。物を粗末にする者に、人を大切にできるわけがない」と徹底的に学びました。
自社に戻り、毎朝会社中に響く大声での挨拶や、出荷する製品へ「頑張ってうちを宣伝してきてな」と我が子のように声をかける実践を始めました。これは父親の「作った商品が最高の営業マンや」という言葉とも深くリンクしています。さらに、妻やスタッフから「ようやく話を聞いてくれるようになった」と言われ、自分に足りなかった「傾聴」の大切さに気づかされました。「傾聴と後始末」の実践により、社内も家庭もガラリと好転しました。

入会を考えている人へのメッセージ

食わず嫌いをせず、まずはやってみてほしいです。倫理の実践は、素直にやれば必ず明確な結果(答え)が出ます。もしバツの結果が出たとしても、それは自分が我欲や見返りを求めていたからだと気づき、すぐにマルに修正することができます。
大阪府倫理法人会という大きな組織で、「自分のこの行動に対して、周りがどう反応するか」をリアルに社会実験・自己変革できる場は他にありません。月1万円の会費で、本気で自分を高め、本気で叱ってくれる素晴らしい仲間に出会える最高の環境です。

今後のビジョン

まずは社内で、スタッフ全員が自分たちの作った商品を我が子のように愛せる「愛のある物づくりチーム」を育てることです。
そして、これまで育ててもらったこの「八尾」の地域に恩返しをしていきます。自社の特殊印刷の技術を活かし、小学校や保育園での出前授業や出張印刷を通じて、子供たちに物づくりの楽しさや素晴らしさを直接伝えていきたいです。小さな頃から物づくりに触れることで将来の選択肢を広げ、次の時代を担う起業家精神を持った子供たちを育むきっかけとなる会社づくりを、スタッフ一丸となって目指していきます。

編集後記

3人で取材した感想です。溢れる家族愛や原体験に感涙し、製品へ声を掛けるものづくりの姿勢に胸を打たれました。一人の親としても、我が子に堂々と背中で語る人生を歩もうと、3人それぞれ深く心動かされました。

<取材> 吉岡 幸子/大阪北区倫理法人会/幹事
<撮影> 澤 利一/幸合同会社 代表社員/千里中央倫理法人会 幹事

2026年7月 No.333 掲載

※記事中の所属や役職およびインタビュー内容は、取材当時のものです。