
株式会社エムズコーポレーション 代表取締役 田坪勝氏にインタビューしました。

▼企業情報
社名:株式会社エムズコーポレーション
創業:創業1996年1月
設立:設立1997年4月
役職:代表取締役
住所:〒575-0055
大阪府四條畷市西中野2丁目8-3
URL:https://www.ms-corporation.jp/
▼事業内容
開発試作品の設計、製造
事業を始めたきっかけ
私は幼い頃、とても生活が苦しい家庭で育ちました。母は体が弱く、家計は祖母の恩給に支えられていました。母がお米屋さんへ頭を下げてツケをお願いしている姿は、今でも忘れることができません。
そんな環境で育ったからこそ、「母をお金の苦労から解放したい」「いつか幸せにしたい」という想いが、幼い頃から私の人生の原動力になりました。
16歳で高校を辞め、試作品製造の会社へ就職し、22歳で独立。しかし、取引先の倒産により大きな借金を抱え、一度事業は失敗します。それでも諦めることなく、昼夜を問わず働きながら7年かけて借金を返済しました。
その後、結婚。妻も体が丈夫ではありませんでしたが、借金返済を支えるために内職を続けてくれました。その姿を見て、「今度は妻を幸せにしたい」という想いがさらに強くなり、29歳で再び独立を決意しました。
創業当初は、お金も事務所もありません。駐車場を借り、机と椅子、自転車を置き、シャッターに会社名を書いた紙を貼って営業をスタートしました。
毎日、近隣の企業へ足を運び続け、少しずつ仕事を任せていただけるようになりました。やがて弟や仲間も加わり、会社は少しずつ成長していきます。
現在では、大阪・千葉・浜松の3拠点、約60名の社員を抱える企業へと成長しました。
振り返ると、私を支えてきたのは「大切な人を幸せにしたい」という一貫した想いでした。その想いがあったからこそ、どんな困難も乗り越え、今日まで歩み続けることができたのだと思います。

倫理法人会に入会した理由

最初は倫理法人会へ入会するつもりはありませんでした。
しかし、松本光司方面長の講話で、「人の話を素直に聞くには、自分の経験やプライドを一度空っぽにしなければならない」という言葉を聞き、大きな衝撃を受けました。
それまで私は、話を聞いているつもりでも、どこか斜めから見て、自分の経験で判断していたことに気付いたのです。
「せっかく学ぶなら素直に聞こう。」
そう思えたことが、入会を決めた一番の理由でした。
人生の転機となるような学び
倫理法人会へ入って一番変わったのは、自分自身です。
社員の話を最後まで聞けるようになり、自分の考えを押し付けるのではなく、「そういう考え方もあるんだ」と受け止められるようになりました。
また、モーニングセミナーで学ぶ実践を会社でも取り入れるようになり、笑顔で挨拶を続けたり、靴を揃えたりと、小さなことを積み重ねるようになりました。
すると社員の表情まで変わり、以前は険しかった職場が、自然と笑顔のあふれる会社へ変わっていきました。
「まずは自分が変わる。」
その大切さを実感しています。

入会を考えている人へのメッセージ

一度や二度参加しただけでは、本当の良さは分からないと思います。
私自身も最初は入会する気はありませんでした。
しかし何度か足を運ぶ中で気付きがあり、実践することで自分も周りも変わっていきました。
倫理は知識を増やす場所ではなく、実践して初めて価値が分かる学びです。
年齢は関係ありません。
60歳を過ぎても、まだまだ人は成長できます。
ぜひ何度も参加し、共に学び、共に実践していただきたいと思います。
今後のビジョン
これからは会社だけが成長するのではなく、地域へ貢献できる会社でありたいと思っています。
その一つが、工場を地域へ開放し、子どもたちにものづくりの楽しさを伝える活動です。
毎年開催している工場イベントでは、多くの子どもたちが参加し、ものづくりを体験しています。
また、万博でもワークショップを開催し、製造業の魅力を伝える活動を行いました。
さらに大学生がロボットコンテストの練習に来られる環境も整え、将来ものづくりに携わる人材育成にも力を入れています。
社員、地域、子どもたち。
多くの人に「ものづくりって楽しい」と感じてもらえる会社を目指し、これからも挑戦を続けていきたいと思います。

編集後記
1本の映画を観たような余韻が残る取材でした。表現するとしたら『波瀾万丈』の一言です。お母様、奥さまをシンデレラにしたい!という強い想いが原動力となり、今もその想いは広がっていくばかり。奥さまとの素敵なエピソードも沢山聞かせていただきました。地域にもその愛が広がりつつある田坪さん。これから先が楽しみな企業様です。
<取材> 竹田 加津子/豊中市倫理法人会/幹事
<撮影> 澤 利一/幸合同会社 代表社員/千里中央倫理法人会 幹事
2026年9月 No.335 掲載