
株式会社TLS 代表取締役 江川 佳隆氏にインタビューしました。

▼企業情報
社名:株式会社TLS
設立:2024.2.6
役職:代表取締役
住所:大阪市生野区生野東 3-11-8-101
▼事業内容
老人ホーム紹介
マンション型訪問介護
デイサービス
施設運営コンサル
事業を始めたきっかけ
もともとは自動車ディーラーで営業を十数年やっていました。朝は早く夜は遅い、休みも取れない。「これでは家庭を持つのは難しいな」と思い、営業は二度としないと決めて介護業界に入りました。
一社目でいろいろ経験させてもらい、施設長を経験し、その経験を生かし転職。ニ社目も施設長として声をかけていただいたんですが、これが半年で揉めてしまいまして。外部から入っていたクリニックと運営方針で衝突して、「江川くんとはもう仕事できない」と言われて。上からも「施設から離れろ」と。もう腹わたが煮えくり返るぐらい悔しかったですよ。損害賠償の話まで出て、弁護士を入れて1年半揉めました。最悪の辞め方でしたね。
でもね、後で倫理に入って「過去に感謝」と教わった時、ハッとしたんです。あの揉め事がなかったら、僕は今もあの会社にいた。あの悔しさがあったから、「入居紹介業なら自分にできる」と独立できたんですよ。
ディーラーで鍛えた営業力と、施設長として現場を見てきた目——この二つを掛け合わせられるのが紹介業でした。営業には戻らないって決めてたんですけどね。笑
今は弊社の営業、全員が施設経験者です。現場を知らずに本人に合う施設なんて選べませんからね。憎かった相手に、今は本気で感謝しています。
倫理法人会に入会した理由

きっかけは一緒に大阪よどがわ倫理法人会に転籍した吉本さんですね。生野区でケアプランセンターを立ち上げるということで、地域に人脈のある僕を紹介してもらったのが最初です。
初対面の時、僕はちょっと調子に乗っていて、「吉本さん、僕に会えた時点で勝ち確ですよ。」なんて言ったみたいです(笑)。吉本さん、今でもあれを覚えてて時々言われます。
でも、心を動かされたのは翌日でした。普通「今度紹介しますね」で終わるところを、吉本さんは翌日にはLINEで「この日どうですか」と具体的に動いてこられたんです。「ここまで本気の人には、こっちも本気で返さないと」と思って、知り合いを何人か紹介したんです。
そうしたら不思議なもので、吉本さんのところにどんどん仕事が入るようになって。しかもその日のうちに「実は江川さんに紹介したい方がいるんです」と返してくれて、それが僕の大きな仕事にもつながりました。見返りを求めずにやったことが、たらいの法則のように返ってくる。後で倫理で学ぶ話の、まさに答え合わせでしたね。
そんな縁で新大阪にゲストで呼ばれて、法人化も見据えていた時期だったので、そのまま入会しました。最初は「仕事になれば」ぐらいの気持ちだったんですけどね。
人生の転機となるような学び
倫理で人生が変わった、これは自信を持って言えます。まだ3年ほどですけど、答え合わせの連続ですね。
一番大きかったのは、去年の夏の熊本のお墓参りでした。宮崎旅行のついでに、パートナーが「絶対寄っていこう」と譲らなかったんです。僕は「今度でいい」と言ったんですが、「早い方がいい」と。
実は10年以上疎遠になっていた叔父がいて、過去の失敗で関係を悪くしたままだったんです。「いつか謝らないと」と思いながら、ズルズル来ていて。結婚も控えていましたし、もう後がないなと感じていた矢先でした。
行ってみたら、普段お墓の掃除になんか来ないはずの叔父が、その日その時間に来ていたんですよ。奇跡でした。「どうしたんや」と驚く叔父に、結婚することと過去のことを謝ったら、「もうええから、来てくれただけでええ」と。あの言葉、今も忘れられません。
倫理で「親に感謝」「お墓参りの大切さ」を教わっていなかったら、行っていなかった。実践するからこそ、こういう答え合わせができるんです。
あと大野会長との出会いも大きかったですね。新大阪からの分封で大阪よどがわへの転籍を考えていた時に「俺に信じてついてきてくれ、絶対損はさせへんから」と言ってくれた。あれは社交辞令ではなく、本物の言葉でしたね。今は自分一人だけの倫理活動より、仲間と一緒の倫理活動の方が圧倒的に強い。これを実感しています。

入会を考えている人へのメッセージ

人それぞれ、タイミングってあると思うんですよ。そのタイミングが来た時にぜひ入会してほしい。そして、まずは続けてみてほしい。
早く辞めてしまう人って、倫理の良さがわかる前に辞めているんですよ。わかった上で「合わない」なら、それは仕方ない。でもわかる前に去るのは、あまりにも勿体ない。
正直に言うと、僕も最初は輪に入りにくかったです。既存メンバーは仲がいいですし、新しい人が入っていくのは簡単じゃない。だから僕は二つ大事だと思っていて、一つは新しい人が「輪に入る努力」、もう一つは既存メンバーが「入りやすい空気を作る努力」。この両方が要ります。大阪よどがわはその空気が作れている、これは自信を持って言えます。
あと、目的を持ちすぎないこと。僕も最初は「仕事につながれば」という気持ちで入ったんですが、途中で「仲間と楽しく学びたい」に変わったんです。そうしたら結果的に、仕事に繋がりました。見返りを求めず、まず自分が変わる。そうすれば相手も必ずキャッチしてくれます。
鈴木相談役の「失敗を貯金して成功を買う」という言葉も、実践してみて初めてわかりました。頭で理解するんじゃなくて、体で答え合わせしていくものなんですね。
会費を払って参加して、良さがわかる前に辞めるのは、お金より時間が勿体ない。ある程度やってみてから判断してほしいですね。
今後のビジョン
正直に言うとですね、僕は「何億にしたい」「何百億にしたい」といった大きな目標は、あまり持っていないんです。
人並み以上の生活ができて、お金に困らなかったらいいな、ちょっといい生活ができたらいいな、その程度で(笑)。志が低いように聞こえるかもしれませんが、僕はまだそこまでのレベルじゃないと自分で思っているんです。
ただ、会社が少し大きくなってきて気づいたことがあって。小さい頃は自分の「こうしたい」で通ったんですが、大きくなるとそうはいかない。社員それぞれに意見があって、自分の思いだけで進めてはいけない。
だから僕が目指すのは、みんなの意見をちゃんと聞いて、集約して、最終的に僕が決めた方向にみんなが向いてくれる会社。トップダウンでもボトムアップでもない、両方が混ざった形ですね。
指針にしているのはイチローの言葉です。「日々更新していった先に、自分のやりたいことが見つかる。気づいたらここまで来ていた」——これが僕には一番しっくりくる。最初に大きな目標を立てるのではなく、目の前のことを真摯に更新し続ける。その先に必ず見えるものがある。
今は入居紹介業を軸に、デイサービス、マンション型訪問介護と広がってきています。倫理で出会った同じ業界の村田さんとの連携もあります。1+1が2ではなく、4にも6にもなっていく。仲間と社員と、倫理の縁と一緒に、日々更新していきます。
編集後記
江川さんのお話を伺って感じたのは、飾らない、そのままの言葉の強さでした。憎しみが感謝に変わり、疎遠だった家族と再びつながり、仕事仲間が家族のような存在になっていく。倫理は理論ではなく実践なのだと、江川さんの一言一言が教えてくれます。
<取材> 大神 菜保子/大阪よどがわ倫理法人会/幹事
<撮影> 山岡 滉太郎/Brain 代表/大阪よどがわ倫理法人会 事務長
2026年9月 No.335 掲載