会員企業訪問記

株式会社尼伊

株式会社尼伊 取締役 尼崎錬一 氏にインタビューしました。

創業219年 キラキラ輝く会社!!

 

新しく起業した会社の生存率は一年後に50%、3年後30%。5年後に15%、10年後に5%となり、30年後には5000社のうち1社(0.02%)しか残らないと言われているそうです。業種などによって多少の差はあるでしょうが、だいたいこれくらいの数字にな
ると言われています。
大阪西区倫理法人会に所属されている尼崎錬一氏が取締役を勤められている株式会社尼伊さんは0.02%しか残らないという30年を優に超えた創業219年の大阪でも有数の老舗です。

【先縁・御縁・重縁】縁を伸ばして

 

楽しくなければ宝石ではない

創業は寛政年間である1790年にまで遡ります。初代の尼崎屋伊助さんが簪・帯止め・小間物など、主にご婦人の装身具を扱うご商売を始められました。
その後、変遷を重ね1937年(昭和12年)に六代目の尼崎雅夫氏が宝石をメインに扱う尼伊宝石店に名称を改め、1963年(昭和38年)に現在の株式会社尼伊となりました。現在は尼崎雅二氏(錬一氏の父)が七代目として「楽しくなければ宝石ではない」と老舗
の舵取りを続けておられます。
会社には代々引き継いできた「先縁・御縁・重縁」という社訓があるとお聞きしました。先縁は最初にできた縁、そこから御縁を育て、紹介などを経て御縁が重なって重縁となっていく…。それらの縁を守って伸ばしていくことに200年、今も続く株式会社尼伊さんのしなやかな強さがあると感じました。
生物学者ダーウィンの「最も強いものが生き残るのではなく、唯一生き残ることが出来るのは変化できる者である」という言葉通り、200年を超える商いを続けるために、守るべきは守り、工夫すべきは工夫し、変化する時は勇気をもって変化する……まさに即行即止の倫理の教えそのままの経営がありました。
これからもご商材である宝石のようにキラキラ輝く会社であり続けることでしょう。

取材メモ

 

お話しには尼崎錬一氏のほか、お父様である七代目社長尼崎雅二氏、そしてその奥様であり錬一氏のお母様もご一緒いただきました。三人の穏やかな会話の中に品格と静かな自信が感じられるお話し振りにいつまでもお聞きしていたいと感じる時間でした。お忙しい中取材にご協力いただきありがとうございました。

(記:大阪府倫理法人会 広報委員長 山﨑 紀子)

※記事中の所属や役職およびインタビュー内容は、取材当時のものです。