会員企業訪問記

ダイワアドテック株式会社

小さなことに磨きをかける小さな巨人

倫理入会のきっかけと当時の社風

亡き父が創業者で、もともとはネジの販売から始まりました。お客様のお困りごとに応えていく中で、現在のアジャスターボルトの製造メーカーへと変遷を遂げ、現在に至ります。
倫理法人会の入会は2015年。当時はまだ社長ではありませんでした。ワンマン経営の父が絶対的存在で、社長に楯突いてはいけないという社風があり、従業員の仲も悪かったです。人はどんどん辞めていく、会社の未来が見えない、そんな状況でした。
前職は若い人が多く、上下関係なく意見交換ができる風通しの良い職場でしたが、それとは相反する環境でした。昼休みの食堂でも、誰ひとり喋らずしーんとしていたことを覚えています。

倫理での学び

入会直後は積極的な参加をしていませんでした。おもしろくないなぁという気持ちで参加していたので、誰の講話を聞いてもつまらなかったです。
そんなとき、ふと30代に受けた研修で「本気でやればおもしろい!」という体験をしたことを思い出し、取り組む姿勢が変わりました。そこから倫理をしっかり学ぶようになり、「知っている」と「できている」とは全然違うことに気がついたんです。そして今まで人生がうまくいかなかった原因は、すべて自分にあるということにも気がつきました。
その後、父の他界をきっかけに社長に就任した私は倫理指導を受けました。
「お父さんが喜ぶような会社にするにはどうしたらいいか?考えてください」という指導を受け、3つのことを大切にすると決めたんです。

1.従業員を大切にする 2.自社製品に愛着を持つ 3.お客様を大切にする

経営者として当たり前のことですが、どれもできてなかったんです。
そこで私は、名前を呼んで従業員さんに挨拶することからはじめました。当時25人の社員全員に声かけをする実践。なんせ今まではほぼ無視状態だったので、みんながどんな反応するかを考えるだけで怖かったです。100日頑張ってみよう!と勇気振り絞ってなんとか踏み出しました。
実践して気づいたことは「あいさつは人の心をつなぐ鎖」だということ。今までは、なぜこんな間違いをするのか?と相手のことが理解できなかったし、社員も私のことを理解できなかったのですが、少しずつお互いを理解しあえる関係構築ができるようになりました。

会社の変化と慢心の露呈

社風変化に影響が大きかったのは活力朝礼の導入です。当初は反発も大きかったですが、挨拶の実践や、朝礼指導の導入で少しずつ様子が変化してきました。特に皆で朝礼コンテストを見に行ったことがよかったです。コンテスト出場者がイキイキとしている顔を見て、自分達もコンテストで優勝したい!と社内の機運が高まり、本当に優勝することができたんです。
しかし倫理を学んでどんどん会社が良くなっていく一方で、自分の慢心が露呈しました。倫理の刀を振り回してしまい、私への反発と社員の退職が頻発。当時実施していたアンケートでは、社長満足度が最悪でした。この悪い流れを断ち切るには、代表の座をゆずるしかないと社長を退任し、サポート役に回ることを決意しました。そこから改めて自分を客観視することができ、傲慢な自分を変えることができました。
ちなみに現社長は後継者倫理塾の卒業生です。私の想いもうまく汲み取ってくれており、塾での学びが大きかったと思っています。

倫理17000(※)と未来に向けて

倫理経営の模範的企業に任命されたことの光栄さと責務を感じており、模範的企業としてあり続けるために凡事徹底を引き続き行いたいと考えます。
現在は3S(整理・整頓・清掃)運動の勉強会に従業員と一緒に参加して、当たり前の小さなことに磨きをかける!ことを徹底しています。まだまだ社内浸透率は30%くらいですが、100%に近づけることがこれからの課題です。
凡事徹底を浸透させていくことで、自ら考え、自ら行動する社風が生まれることを目指します!

※倫理経営を顕著に推進し、真に地域社会に貢献している企業を認定するライセンス制度

取材後記

“小さな巨人”と呼ばれる熊代さんでも、挨拶実践をするときは怖かったんだなぁと驚きました。暗黒時代があったとは想像できないくらい、現在では従業員さん同士、従業員さんと熊代さんが仲良くされています。やはり社長が変わると会社が変わるという言葉の通り、リーダーが率先垂範することの大切さを教えていただきました。ますます地域社会に貢献されることを心からご祈念申し上げます。

(取材・文:大阪府倫理法人会 広報委員長 志波 大輔)

※記事中の所属や役職およびインタビュー内容は、取材当時のものです。