GENKIな会員企業のご紹介

 

ゴトーたたみ製作所 代表 後藤孝雄氏にインタビューしました。
 

社名:ゴトーたたみ製作所
開業:平成29年1月7日
役職:代表
住所:大阪府豊中市東豊中町5丁目35-7
HP :http://goto-tatami.jp/

事業内容

吹田・豊中・茨木など北摂地域を中心に、個人宅を中心に畳を製作、販売しています。個人宅7割、企業(工務店やリフォーム店、不動産業者)3割を目指して営業しています。
また、畳の製造販売の他に地域の手作り市など各種イベントに出店したり、毎週土曜日、地域の子供達をメインに店先での駄菓子販売をしたり、ワークショップを実施したりしています。ワークショップはミニ畳作りや苔玉作りなどですが、苔玉のように畳に全く関係なく、自分自身作ったことがなかったものでも、地域の方が「後藤さん、苔玉やって!」と言い放って(笑)行かれるので、試行錯誤をしながら常に挑戦してメニューを増やしています。
情報発信のツールとして始めた「畳屋兄ちゃん通信」は2ヶ月に1回1万部発行しており、創刊から7年続いています。近隣に配布していますが、バックナンバーを全て保管している方もいらっしゃるほどの人気で、初めてのご注文でも親しみを持って声をかけてくださるお客さまが多く、浸透してきたことを実感しています。おかげで、消費税の増税の時は50件/月もの受注があり、「畳屋兄ちゃん通信」の威力を感じました(通常、多い月でも15件の受注)。

会社の誕生

 

 

24歳で同級生が三代目として引き継ぐ予定の畳店に転職し、職人人生が始まりました。初心者から始まって一生懸命やりましたが、畳に対する考え方の相違があり、独立を志すようになりました。良いものを作り、お客さまのために働きたかったからです。しかし、長年続けている職人の先輩達の手前、独立するとは言えず、名目上は「リストラ」として退職、経営を学ぶため個人経営の畳店に。
しかし、そこでは店主とそりが合わず2年足らずで退職となり、その勢いで独立開業しました。場所は狭く、機械も置けない、また、逆風の中の独立のため1人の顧客もない開業でした。
業界では、テナントでは経営が立ち行かないと言われていましたから、精神的にも辛い出発でした。
最初の3ヶ月はお客さまがなく、常にチラシと名刺を持ち歩き、誰彼なしに配りまくったり、収入の無さに、アルバイトに走りたいところを、自分が不得意なパソコンを使って、ポップ作りを頑張ったりしました。タウンページを見てリフォーム店にアポを取って営業に行ったりもしましたし、飛び込み営業もやりました。また、端材で作ったミニ畳の裏に名刺を貼って店頭に置き、ポップで「ご自由にお持ち帰り下さい」という表示をしました。ありとあらゆることをしたわけです。
ようやく初めてお客さまが来られた時には、慣れた作業のはずなのに手が震えて仕方なかったです。

入会のきっかけ

 

 

現在吹田市倫理法人会に所属されている田村浩一さんと、吹田市が開催していた経営理念作成の講習で知り合い、その後、田村さんから倫理法人会に誘われました。その時から村上さんの強力な推しも受け、2015年1月、大阪中央区倫理法人会に入会しました。その後、通いやすい千里中央へ転籍、さらに豊中市の分封にあたって豊中市へ転籍となりました。
当初の入会も人脈づくりが目的でしたが、豊中市への転籍も豊中へのマーケットの拡大を狙ったものでした。

転機となるような学びは?入会してよかった?

 

 

豊中に転籍したことが大きな転機となりました。「宝塚クォリティで」といって豊中市倫理法人会が目指している姿は、富士研でやっている 基本に忠実な姿でありました。大きな声を出すことはあまり得意ではなかったし、自分一人なら恥ずかしくてできないことも、この場ではやらなければなりません。「受けた仕事(役割)は全力で行わなければ会長に恥をかかせることになる、それはできない」という想いで取り組んでいます。
そうすることで大きな声が出せるようにもなり、自分が大きく変わった気がします。
また、ナイトセミナーや倫理経営講演会では本当に「スゴい」人の話が聴けますから、倫理法人会には入会して本当に良かったと思っています。

倫理法人会で学ぼうとしている 経営者のみなさんへのアドバイス

 

 

いくら良い講話を聴いても、聴いているだけでは評論家でしかありません。中身を自分の中に落とし込み、実践することが最も大事なのです。ただただ素直に、自分を良く見せたいという気持ちを取り払ってお話を受け取り、実践することが良い結果をもたらしてくれるのだとわかりました。
また、自分の可能性にふたをしないことも大切です。
そんなことをともに学んでいきましょう。

今後のビジョン

 

 

起業した初年度に作った経営計画書には5年後のビジョンを書いています。その夢を叶え、また新たな夢に向かう、そうやって進んでいきます。
今後は、個人経営の畳屋さん同士で横のつながりを強めて、できれば官公需などの仕事を取って、若者や障害者の方など、雇用ができたらいいなと考えています。そして、HPにも書いている通り、ドイツ進出を狙っています!(なぜドイツなのか?はお店で、または豊中市倫理法人会のモーニングセミナー会場で、直接お尋ねください。)

【取材 幹事 山田純子・和佐安之・森本華織/豊中市倫理法人会】
【カメラマン 写真スタジオハート 上田哲也/枚方・交野倫理法人会】

作業場内に入るとイ草のいい香りに包まれ、そこは癒やされる空間でした。土曜日に地域の子供たちに提供している綿菓子づくりを体験させてもらうこともでき、童心に帰って楽しみました。ここに後藤さんのサービス精神や地域貢献、コミュニティづくりのうまさを感じました。取材中にフラリと立ち寄られた地域のおばあちゃんにもさらりとお茶を出す後藤さん。しばらく一緒にテーブルを囲んでエピソードを伺うことができ、誰からも愛される後藤さんの人柄を感じました。また、どんなことにも真摯に取り組まれる姿や、起業当初からできることをコツコツと目的意識をもって続けて来られた実践力を目の当たりにし、身の引き締まる思いがしました。
さらに、畳づくりの作業も見せてもらい、普段のMSだけでは分からない後藤さんの職人魂を垣間見ることができた取材となりました。

【後藤孝雄氏の所属単会 → 豊中市倫理法人会】

※記事中の所属や役職およびインタビュー内容は、取材当時のものです。