企業情報
社名:柚子香
設立:2019年8月開業
役職:店主
住所:大阪府高槻市大畑町5-4-101
URL:https://yuzuka-kyoto.co/
事業内容
料亭を超える味をコンセプトに『黄金の鯖寿司』『白銀の手打ちそば』を数量限定、完全手作り、通販で全国にお届けしています。
希少価値の高い石巻産·金華さばを京都に伝わる特別の料理法で至極の逸品に仕上げたお寿司と、奥出雲産最高級そば粉で丹精込めて作り上げた手打ち蕎麦です。本物を求める全国のお客様から、美味しいという声がたくさん届いています。
会社の誕生
2019年8月に店「柚子香」を開業しました。それまで長く料理人をしており、ホテルで副料理長や料理長をつとめ、そこで提供していた鯖寿司や蕎麦を広めたいなと漠然と考えていました。
そんな時に、私のつくった鯖寿司を食べたある方が「ものすごく美味しい。これを広めよう」と言ってくださり、『黄金の鯖寿司』として商品化することになったのです。商品化にあたっては、そもそも商売とはというマインドセットからやり直し、どのような人がお客様になるのか、綿密なペルソナの設定から始めました。
店を構えて人を雇うとものすごく経費がかかります。当時私には資金がなかったので、やるとしたら通販しかないと思っていました。値段は多少高くても最高の材料を使って最高の商品をつくればお客様はついてくださるし、1日10本の数量限定なら私ひとりでもやっていけるだろうと「柚子香」の開業を決めました。
入会のきっかけ
実は、店を開くと決めた時に、それまで料理長をつとめていた会社を辞めたのです。生活に不安はありましたが、とにかく一回全部を捨てて、捨て身になってやってみようと。料理人の仕事はこれまで何十年もやってきたので、注文が入ればこなすことはできます。でも、自分には商売の先生がいないと感じていました。
そんな時にある方が倫理法人会の講話に誘ってくださいました。モーニングセミナーに出かけ、その2週間後に入会しました。これから自分がつくった商品を売っていくのだという強い気持ちを後押しするものや、たとえ売れなくても自分が納得できる商売にするための心の糧がほしいと思ったからです。
転機となるような学びは?入会してよかった?
いろいろな人とご縁ができて、入会してよかったと思っています。店の工房はこの会で長く活動されている建築会社の会員さんにつくっていただきましたし、金融機関に運転資金の融資を申し込むときには会計士や税理士の会員さんがバックアップしてくださいました。皆さん本当に親切です。
毎週、モーニングセミナーで読む『万人幸福の栞』の中では「得るは捨つるにあり」がいちばん好きです。当時は末っ子が高校受験を控えていたにも関わらず、会社を辞めて開業しました。振り返ってみて、それまでの自分を一度断ち切って会社をやめた決断はよかったと思います。
倫理法人会で学ぼうとしている 経営者のみなさんへのアドバイス
アドバイスなどおこがましいですが、自分自身は困ったことがあってもジタバタせずゆっくり待てるようになりました。以前は種をまいてもなかなか芽が出ないと掘り起こしてしまうようなところがあったのですが、今は時間が展開するのをゆったりと待てます。
ある所で“自分の周りにいる5人の平均年収が自分の年収になる“と聞いたことがありますが、この会に入って、自分の周囲がすごい人ばかりになりました。世の中の成功は周りの人が盛り立ててくれて、気づいたら自分がそういう状態になり、次は自分が周りの人を盛り立てていく。私はまだそこまでいっていませんが、いつかは恩送りできる立場になりたいと思っています。
今後のビジョン
やはり、自分のつくったものを召し上がってくださった人に幸せになってもらいたいですね。食べ物は後に残る物ではありませんが、だからこそ一瞬でも幸せになってもらいたい。
商売ですから売上が伸びるに越したことはありませんが、その前に地域に役立てる店にしたいです。通販ですのでお客様は全国にいらっしゃいますが、実は大阪の人がいちばん多いんです。高槻の人もいらっしゃいます。あるお客様からは「地元になかなかいいお土産がない。こういうのを探していた」と言われました。ゆくゆくは高槻のお土産と名乗れる商品にしたいですし、地元に愛される店にしたいと思っています。
【取材 荒木さと子/幹事/高槻市倫理法人会】
【カメラマン 写真スタジオハート 上田 哲也/枚方・交野倫理法人会】
取材中、蕎麦を打つお仕事の様子を後ろで拝見していました。シンプルな工程を緻密に繰り返す、無心で無駄のない動き。職人の技は美しいなあと思いました。取材後にそんな感想を木村さんに伝えると、「普段は雑念多いですよ」と返答があり(笑)。倫理法人会の場で会う木村さんはフレンドリーでユーモアのある方です。
【木村敬宣氏の所属単会→高槻市倫理法人会 幹事】
※記事中の所属や役職およびインタビュー内容は、取材当時のものです。