
株式会社日日化学サービス 代表取締役 奥村弥司氏にインタビューしました。

▼企業情報
社名:日日化学サービス
設立:1999年3月
役職:代表取締役 奥村弥司
住所:大阪市淀川区十三東1丁目17-19 ファルコンビル 4階
URL:https://www.nichi-nichi.co.jp
▼事業内容
総合ビルメンテナンス業
清掃管理業務
環境衛生管理業務
設備保守管理業務
特殊メンテナンス
事業を始めたきっかけ
私の会社の原点は、二つの家業にあります。父が営んでいた電気メッキ業と、私の母方の祖父が興した清掃業です。祖父は元々鉄工所をやっていたのですが、それが倒産してしまって。その後、洗剤売りから掃除の技術を一から覚え直して、個人で清掃業を始めたんです。
私自身は最初、証券会社や大手ビルメンテナンス会社で企業人として働いていました。でも最終的には、祖父の清掃業を法人化して継承することを選んだんです。当時、祖父はもう80歳を超えていて、製薬会社との小さな取引だけを細々と続けている状態でした。
倫理法人会に入会した理由

倫理法人会に入ったのは、つい最近のことです。コロナ前は本当に調子に乗っていて、新規受注もたくさん来て「イケイケ」状態だったんですよ。でも、コロナ後に無理な拡張を続けた結果、現場での事故やトラブルが続発してしまいました。
大体1年かけて5人くらい辞めていって、もう私も疲れ果ててしまって。嫁との関係もギクシャクしていたと思います。そんな時、30年ぶりに中田さんという知人と再会したんです。彼から「倫理法人会っていうところがあるねん。こっちの活動が俺メインやからこっち来るか」って誘われて。2023年3月に吹田の倫理法人会に入会しました。
人生の転機となるような学び
倫理法人会で一番学んだのは、「他責から自責へ」の意識転換でした。正直に言うと、やっぱり他責にしていましたよね、私。従業員が辞めていく原因を、いつも外部のせいにしていました。でも実は、私自身が「負のオーラ」を発していて、職場を圧迫していたんだということに気づいたんです。
会長の宮田さんから「悩んで自分が悶々としていても、自分で解決させようと思って考えても解決しない。解決するのは人の中で揉まれて、同じ学びをしている人の中で交わることでしか解決しない」と教えられました。
「そう思うことを知るだけでやっぱ違うんですよ。知っとくっていうこと。知っとくんと知らんことで全然違う」って、今は実感しています。

入会を考えている人へのメッセージ

正直に言います。「意外と倫理やっても売り上げ上がれへんやん」って思う人が多いと思うんですよ。仕事が欲しくて入会する人もいますが、まずそれは仕事来ません。そうじゃなくて、活動の中でその人の人間性とか真面目さとか誠実さを見て、人は仕事を頼むんです。
それから、経営者って普通、得意先に弱み見せれないでしょう?自分の友達にも弱み見せれないですよね。でも倫理法人会に行って、自分の本当に悩んだことって正直に言えるじゃないですか。これって本当に貴重なことなんです。
「あり方だけでは売り上げ上がらないけど、あり方なかったら、やっぱりすぐひっくり返る会社にしかならない」んです。永続的発展をさせていくためには、根っこの部分でこの倫理を学んでいくことが必要だと思います。
今後のビジョン
私のビジョンは明確です。5年以内に息子に事業承継をしたい。息子にも既に言いました。「5年後に社長になれるつもりで仕事してほしい」って。
それから、こういう学びというのを私の従業員にも色々入れて、やっぱりベクトルを合わせていきたいなと思っています。倫理法人会を、いわば一つの「テコ」にして。私が一方的に言うだけじゃベクトル合わないんですよ、絶対に。合ってると思ってるんだけど、みんな言わないだけで合ってないんです。
最終的な目標は二つです。「会社の永続的発展と、従業員の物心両面の幸福」。これを息子とも話していますし、本当に向き合ってやっていこうと思っています。
私は一人の中小企業経営者として、深刻な危機を経験しました。でも倫理という新しい経営哲学に出会って、組織と自分自身を変革することができました。同じような悩みを持つ経営者の方々に、少しでも参考になればと思い、この体験をお話しさせていただきました。
編集後記
<取材> 佐藤亮/大阪よどがわ倫理法人会 幹事
<撮影> 山岡滉太郎/株式会社FEAT. 共同代表/大阪よどがわ倫理法人会 副専任幹事
2026年1月 No.326 掲載