社名:西菱電機株式会社
設立:昭和41年12月6日
役職:代表取締役社長 西岡 伸明
住所:兵庫県伊丹市藤ノ木3-5-33
URL:http://www.seiryodenki.co.jp/
事業内容
「西菱電機グループは、優れた「ビフォア」サービス・「イン」サービス・「アフター」サービスを通して、会社に係わるすべての人々に喜びを提供します。」との経営理念のもと、4つの連結子会社をもって事業をしています。
事業の柱は2つ、情報通信端末事業と情報通信システム事業です。
情報通信端末事業では、携帯電話販売、パソコン販売や携帯端末の修理再生だけでなく、店内でのお客様の待ち時間軽減を目的とした「お客様窓口ご案内システム」を自社開発し販売しています。
情報通信システム事業にはタクシー自動配車システムやビルなどの監視カメラシステムの民需分野と、防災無線システム、河川監視システム、津波情報配信システム等の防災システムをはじめとした公共分野があります。
これらのサービスを通じ、「人々の快適なコミュニケーションをサポート」し、また「安心・安全な社会と暮らしを実現」しています。今後も、新技術の活用に積極的に取り組み、創意工夫を重ねてお客様のご要望にお応えしてまいります。
会社の誕生
昭和41年、日本中央競馬会様 阪神・京都競馬場のファンサービスとして、場内へのテレビ放映業務を行うために現相談役である父を含む創業者4人が設立しました。
競馬場内に設置される大型映像ディスプレイ装置に迫力ある映像を流していますが、それは、通信機器の異常で映像が中断されてしまうことは許されない世界なので、この技術力が今の数々の事業を育ててきました。
入会のきっかけ
私が新卒で入社した会社の恩師に勧められて入会しました。既にその会社を退職していましたが、父の求めに応じる形でこの会社に入り、埼玉、大阪と勤務地が変わって戻ってきたときでした。
大阪に戻ったことを知った恩師が声をかけてくださったのです。総務部長という役職で、何か勉強をしなければと思っていた私と、勉強した方がいいぞという恩師とがかみ合い、すぐに入会しました。今から24年前、1993年のことでした。
転機となるような学びは? 倫理に入会してよかったことは?
「人は鏡、万象はわが師」の言葉、また、様々な苦難にも真摯に向き合えば必ず道は開けるといことも学びました。
上場企業ですから、IR情報として数字を発表している以上、達成しないといけないということはあります。
しかし、だからといって達成のために不正をすることは絶対にできません。
達成できるかどうかがギリギリの時には、社員に対して強く言いたいときもありますが、そんなときこそ明るく接するように心がけています。
数字が厳しいと思ったときも、「ありのままを包み隠さず、正しくあろう。自分を信じ、仲間を信じよう。」と声をかけ、黒字にできました。
コンプライアンス違反をするようではダメです。正しくあろうとしていれば自然とうまくいく方に向くと実感しています。
また、心が先であるということも学びました。明るくいること、心配や憂える心を捨てることが大切です。
「景気が悪いせいだ」などと言わず、景気などはどうなろうと人が欲するものを開発・提供すればよく、みんなが幸せになるものは何か?を追求することが大切だということです。
世のため人のためのサービスを今後も受け継いでいきます。
倫理法人会に入会して本当に良かったです。「飲み仲間」では話せないような深い学びを得ることができます。
また、会の中での仲間意識が生まれ、会社経営だけでない、社外の仲間ができました。
その場ではたくさんの経営者からいい気をもらい、前向きな気持ちになれます。これも大きな財産です。
倫理法人会で学ぼうとしている 経営者のみなさんへのアドバイス
倫理の学びは、生きるための基本中の基本です。
例えば、倫理法人会での多くの学びの中の一つに、「本を忘れず末を乱さず」というのがあります。原点に立ち返り感謝することの大切さを説いています。
わが社では「経営の原点」「経営基本方針」「社員行動指針」「経営理念」を書いたカードを社員全員が携行し、朝礼や経営会議の際に読み上げていますし、新入社員に渡すときはこれをもって会社の歴史と理念を語っています。
事業規模としてはもう他の事業に対して割合は小さくなりましたが、創業のきっかけとなった競馬場のテレビ放映の事業は一生続けていく所存です。
これがわが社の技術力向上を支えてくれたという感謝の気持ちも忘れることはできませんから。そして私も、創業者が志した「世のため人のため」という原点を再認識しながら経営にあたっています。
また、朝礼が必要だということも分かりましたので、社員を倫理に入会させ朝礼プロジェクトも発足しました。
倫理法人会はこうしたことの大切さを教えてもらえる場、多くの人の話を聴ける貴重な場です。ぜひみなさんの会社経営にもこの学びを取り入れてほしいと思います。
今後のビジョン
一昨年50周年を迎えましたが、今後もお客様と社会に貢献することこそが当社の使命であり、当社の永続的発展には不可欠であると考えています。
そしてそれは社員についても同様です。人材育成に力を入れ、楽しく仕事ができ、生産性の向上を目指しながら全員で発展したいと思います。
皆が気持ちよくやれば良くなるはずだと信じ、まずは心を磨きます。そして、幹部には経営者として倫理を学んでほしいと願っています。
また、地球環境への配慮やコンプライアンスの徹底も当社に課せられた責務ですので、事業活動の原点が社会やお客様との信頼関係にあることを強く自覚し、社員一人ひとりが高い倫理観を持ちながら、公正かつ透明性のある活動を行う企業風土をより一層強化していく所存です。
そして、情報通信の力で安心・安全・快適を実現します。
【取材 豊中市倫理法人会 副事務長 森本華織】
【カメラマン 堺市北区倫理法人会 株式会社PhotostudioS 杉谷昌彦】
いつも穏やかな笑みをたたえた柔らかな表情の西岡副会長の、会社での姿を見せていただきました。
そこには、いつもの優しい笑顔だけでなく、キリっとして判断を下される厳しい表情もありましたが、社員の皆さんからは、社長を信頼し、尊敬されている気持ちが伝わってきました。
通された広い会議室には大きな神棚があり、いくつものお札がまつられていましたが、それらは、創業者であるお父様の相談役と社長が毎日手を合わせておられるそうです。
また、馬の置物や馬の絵などが複数あり、創業のきっかけとなった「馬」を非常に大切に思っておられることも見て取れました。
このような、全てにおいて感謝を忘れずにおられることが西岡社長の人柄の表れであり、「本を忘れず」の体現だなぁ、これがうまくいく原点なのだなぁ、と思わずにはおれませんでした。
【西岡伸明 氏の所属単会 → 豊中市倫理法人会】
※記事中の所属や役職およびインタビュー内容は、取材当時のものです。