
武智産業 代表取締役 武智アレクサンドル氏にインタビューしました。

▼企業情報
社名:武智産業株式会社
設立:昭和39年3月10日
役職:代表取締役
住所:大阪府大阪市港区南市岡3丁目10番21号
URL:http://www.takechisangyou.co.jp/
▼事業内容
- 前各号に附帯関連する一切の事業
- 宅地建物取引業法に定める宅地建物取引業
- 不動産の賃貸借、管理および運用
- 不動産の有効利用に関する企画、コンサルタント業
- 土木建築工事の設計、施工、管理、請負
- 住宅、店舗のリフォームの請負
- 建築資材、室内装飾品の輸入および販売
- 損害保険代理店業務
- 自動車損害賠償保障法に基づく保険代理店業務
- 宿泊施設の運用(宿泊施設運営)
事業を始めたきっかけ
武智産業は、高知から大阪へ出てきて炭を売る商売をしていた祖父が、木造アパートを建設し、不動産業を始めたことが原点です。その後銀行の支店長が祖父の熱意に惚れ込み、大きな融資をしてくださったことで現在の本社ビルが建設され、それが転機となって事業は拡大。港区を中心に、多くの物件を手がけてきました。
僕が代表になったのは3年前です。後継者だとは言われていましたが、特別な教育を受けたわけでもなく、具体的な時期を示されていたわけでもありませんでした。祖父が元気なうちに継がせてほしいと、自分からお願いしての承継です。正直、経営を体系的に学んできたわけではなく、不安を抱えながらのスタートでした。

倫理法人会に入会した理由

倫理法人会に入ったのは、親族からの紹介がきっかけです。正直、最初はあまり乗り気ではありませんでした。後継者としての学びに特化した場を探していると伝えたところ、「後継者倫理塾があるよ」と勧められ、断る理由がなくなって参加することになりました。
実はそれ以前から、他の経営勉強会にも参加し、戦略や数字について学んでいました。ただ、やり方ばかりを追いかけている感覚があり、どこか不安は消えなかったんです。そんな中で出会った倫理の「在り方が先」という考え方は、すっと腑に落ちました。入会後すぐに参加した後継者倫理塾では、実践を強く求められ、逃げ場のない環境の中で自分と向き合うことができました。
人生の転機となるような学び
倫理で学んでいるのは、子どもの頃から言われてきた「人としての基本」を、素直に実践することだと捉えています。ただ、その“当たり前”をやり続けるのは意外と難しい。後継者倫理塾では、半ば強制的に実践する場が与えられました。例えば、正論を言う前にまず謝る、まず挨拶をする。そうしたことを徹底するだけで、家族や社員との関係が本当に変わったんです。妻との口論でも、先に自分が謝ることで一瞬で空気が変わり、返ってくる言葉まで変わる。その変化には驚かされました。
やったことのない行動を取ると、これまで起きなかった結果が起きる。自分の見た目や立場に縛られ、「ミスをしてはいけない」「これはやるべきじゃない」と決めつけていた枠が少しずつ外れていきました。その結果、会社の数字や雰囲気も確実に良くなっています。どの実践が直接成果につながったのかはまだ言い切れませんが、「まず自分が変わる」ことで周囲が変わっていく。その力は確かに実感しています。

入会を考えている人へのメッセージ

もし現状に少しでも悩みや不満があるなら、まずは入会してみてください。固定観念だけで判断してしまうのは、正直もったいないと思います。僕自身も強い抵抗感の中で始めましたが、結果的には多くの良い変化がありました。合わなければやめればいい。でも、行動して得た経験は必ず財産になります。
それに、多くの経営者が倫理法人会のことをご存じです。「行ったことがある」という一言が、思わぬきっかけにつながることもあります。やってみてマイナスになることはありません。人間関係を広げたい、事業につなげたい、どんな理由でもいい。自分を磨きたい、成長したいと思う人が集まっている場所なので、関わることで自分のエネルギーや波動も変わっていく。そこは本当にプライスレスだと感じています。
今後のビジョン
武智産業は、祖父が残してくれた大切な宝です。先代は「港区に育ててもらった」と、地域に貢献してきました。その想いを受け継ぎ、これからも港区への恩送りを大切にしていきたいと考えています。
加えて、僕は父がフランス人のハーフで、国際的なバックグラウンドがあります。その強みを活かし、言葉や文化の壁を越えて、日本と日本に住む外国人の架け橋のような存在になりたい。語学面のサポートに加え、契約時に地域のルールや日本の美学を丁寧に共有できる受け皿をつくることで、外国人の方が文化を尊重し、安心して暮らせる環境を整えたい。そして日本を好きになってもらうことで、日本人が抱きがちな外国人への不安や誤解も和らげられたらと思っています。それは地域にとっても大きなプラスになると信じています。
社内についても、いずれは社長室を開放し、社員と同じ空間で働きながらビジョンを共有し、家族のようにお互いを磨き合える関係を築いていける会社にしていきたいと考えています。

編集後記
アレックスさんと私は、ほぼ同時に入会しました。
素敵なルックスとスマートなふるまいで、彼は最初からみんなの注目の的でした。
今回の取材で知ったのは、注目される立場だからこそ、「カッコ悪いところは見せられない」という思い込みを自然と抱えていたということ。そして、その思い込みを後継者倫理塾での実践を通して、一つひとつ外してこられたのだと感じました。
「人間の美しいところって、不完全なところ」
「今は、自分がミスをしたら『あんな見た目の人でもミスするんだ。じゃあ俺も頑張ろう』と、むしろ安心感を与えられることもあると捉えるようになった」
「どんな出来事も、双方の視点で見れば、結果的にプラスのほうが大きい」
おそらく、以前のアレックスさんからは出てこなかったであろう印象的な言葉が沢山あり、載せきれなくて本当に残念です。
カッコ悪いところも見せられるリーダーの“かっこよさ”を、これからも磨いていかれるのだろうと、今からワクワクしています。
<取材> 利波直子/大阪みなと倫理法人会 幹事
<撮影> 山本祥司/Syoji photo 代表/泉州倫理法人会 幹事
2026年4月 No.330 掲載