会員企業訪問記

株式会社京都スペーサー

株式会社京都スペーサー 代表取締役社長 坂口伸宏 氏、
取締役副社長 坂口喜美子 氏(奥様)、
取締役 荒巻花子 氏(娘様)にインタビューしました。

坂口 伸宏氏(中央)、坂口 喜美子氏(右)、荒巻 花子氏(左)

創業は昭和40年。
鉄筋コンクリート構造物に欠かせない、スペーサーなどの建設資材を製造・販売をしています。
国内外併せて19拠点にて展開しており、業界には無くてはならない建築資材メーカーとして、建築現場で必要な商品やサービスを幅広くご提供しています。

「サービス!の精神で、まず喜んで頂く」

当時、私たちが納品したスペーサーは、建築現場の資材倉庫の中で雑に扱われることも多く、こぼれた落ちた自社商品を踏まないと納品できないような、整理整頓とは程遠い現場が数多くありました。

これはマズイと、弊社のスペーサーを置く専用の棚を無償で提供し、取引先へプレゼント。
スペーサーは1個数円の商品なので、1件あたりの取引額は数万円です。棚の費用だけで二十万かかっていましたので赤字でしたが先行投資と捉えて、お客様に“まず喜んで頂こう”と決心し、真摯に一生懸命、仕事に取り組みました。
その結果、専用棚をプレゼントした現場では、好循環が生まれるようになりました。
視察に訪れたメーカーやゼネコンの担当者さんから現場監督さんが評価されるようになり、クチコミから次々とお取引先が増えていくようになったのです。
「利益は後から付いてくる」まさにその通りとなりました。

「素人だからこその枠を超えた発想」

以前製造していたスペーサーは、完成までに3~4工程がかかるため、どうしても値段が高くなっていました。
そのため、創業当時から「どうすれば今までにないスペーサーを作れるのか」「どうすれば他社よりも安くご提供できるか」と、商品の改善に心身を注いできました。
試行錯誤を繰り返しましたが、畑違いの職種から手助けに入ってくれた二人の兄のおかげで複雑な形のスペーサーを1工程で作れるようになり、今では中国大連の自社工場で安くて高機能なスペーサーを作れるようになりました。

そのため、値下げができるなどの競争力が増しただけでなく、ベテラン技術スタッフによるご提案など、商品の付加価値も高めていけるようになりました。
人に恵まれるだけでなく、発想が豊かで仕事に真摯に一生懸命だからこそ、なせた業です。
これからも「まず喜んで頂く」の精神で、お客様の為にもっと入りこんだご提案をしっかり続けていきます。

取材後記

 

この先のビジョンに対してもご夫婦で熱く語っていただき、まるで大学生や新社会人が将来について語る様に目を輝かせて熱く語る姿が印象的でした。
ビジョンで語られた年商200億円も、あっという間に達成できる力を持った素晴らしい会社だと感じました。
お忙しい中、とても丁寧に取材対応いただき、大変勉強になりました。ありがとうございました。

(文責:大阪府倫理法人会 広報副委員長 今井雄一郎)

※記事中の所属や役職およびインタビュー内容は、取材当時のものです。