GENKIな会員企業のご紹介

認定NPO法人 子ども未来 事務局長 本田貴士氏にインタビューしました。

企業情報
社名:認定NPO法人 子ども未来
設立:2018年4月24日
役職:事務局長 本田 貴士
住所:堺市堺区甲斐町東二丁1-6
URL:https://kodomo-mirai.ne.jp/

事業内容
ひとり親の方のお子さんの教育支援をしています。
具体的には、提携させて頂いている関西大手の優良塾がありますので、その塾の学費を6割引していただき、ひとり親の方の金銭的な負担を軽くして、お子さんが勉強できる環境作りのサポートをしています。
また金銭的なサポートだけではなく、学期(4ヶ月)に一度、保護者とお子さんを交え、代表理事の辻本さんと4名で面談をしています。この場では、お子さんの勉強の進捗状況の共有だけではなく、やる気を引き出すコーチングや、保護者の方の不安や子育てのお悩みを聴かせて頂く場所となっており、お子さんだけではなく保護者の方の精神的なサポートにもなっていると自負しております。

会社の誕生

 

 

私は、大学生の頃から学習塾の仕事に今まで30年以上ほど関わっておりますが、それを通して気づいたことは、『志望校の合格』がゴールになっている場合が案外多いのではないかということです。しかし実際は大きく異なり、志望校の合格は、あくまで人生での通過点に過ぎません。しかし、勉強のゴールが志望校の合格となっている子どもたちは、「なぜ高校・大学に行くのか」や「なぜ勉強しなくてはいけないのか」という大切なことが抜け落ちているのではないかと考えるようになりました。
そんな時、2018年4月に「NPO法人 子ども未来」の代表理事の辻本さんから立ち上げたばかりの法人に関わらないかと声を掛けてくださり、子ども未来の事務局長をさせて頂くようになりました。代表の辻本さんは、堺市倫理法人会のメンバーであり、元々は学習塾の経営者でもありました。その後、塾経営から退かれましたが、70歳を機にこのNPO法人 子ども未来を立ち上げられました。ご自身の人生を子どもたちのために捧げたいという想いに心打たれ、仲間に入れて頂く決心を致しました。
法人の活動と致しましては、現在25名の子どもたちをサポートさせて頂いており、今までに頂いたご寄付の総額も1700万円以上を超えるほど支援を頂戴しております。
また、NPO法人の「認定格」の取得においては、通常2年以上の活動期間で実績を積んでいくことになるですが、ご寄付を頂く方やサポートしてくださる皆様のおかげで活動期間3年も経たない2021年2月4日に、大阪では二番目の早さで「認定NPO法人格」を受け取ることができました。「認定格」を頂くことによって、益々ご寄付を頂く方の負担も減らすことが実現できるようになって参りました。
これからも、子どもたちの未来のため、微力ではありますがサポートをさせて頂きたいと思っております。

入会のきっかけ

 

 

代表理事の辻本さんが堺市倫理法人会の会員だったため、自分もゆくゆくは入会をしようとは考えておりました。ただ、自宅が豊中市のため堺市まで週に一度通うのは余りにも遠い。また、入会するのであれば知っている人がいる会にと当初から決めておりました。そのためしばらくの期間は倫理法人会への入会を躊躇しておりました。
そんな時、偶然にも知り合いの方が吹田市倫理法人会の会員であることを知り、その人から入会の声を掛けていただいたのをきっかけに、吹田市倫理法人会に入会することに決めました。
私は、2020年の2月に入会したのですが、コロナが蔓延し始めたちょうどそのタイミングであったため、実際の活動ができておりませんでした。そのため、リアルでモーニングセミナーに参加することは、残念ながら少し先に延びてしまいました。

転機となるような学びは?入会してよかった?

 

 

一番大きな転機となったのは、2020年7月に講話をさせて頂いたことです。
この講話では、子ども未来の理念を下に、私の教育への想いと共に、子どもに関わるいろいろな問題を少しでも改善していきたいという気持ちをお話させて頂くことができました。またその時、私にとってとても衝撃的な大きな事が起きました。それは、私が講話をするのであれば、会員スピーチをさせて欲しいと自ら手を挙げてくださる方がいらっしゃったことです。
現在、私は副事務長の立場として、会員スピーチをお願いする立場になっておりますが、こちらからお願いをしてもなかなか受け手がいない現状があります。その中で自ら会員スピーチを買って出る方がいたことに、新鮮な驚きがあると共に、今更ながらとても感謝しております。
その時の私の講話は、子どもの教育に対する想いの内容でした。それを受けてこの会員さんはご自身が携わっている児童虐待問題を取り上げられていました。
その方とは、それを機会にとても親しい関係を築かせて頂いております。また。その後、吹田市倫理法人会の会員のみなさんとの繋がりが強くなったのも間違いありません。

倫理法人会で学ぼうとしている 経営者のみなさんへのアドバイス

 

 

私にとって倫理法人会は、自分磨きの場となっています。子どもの前に立つ立場である以上、子ども以上に、先生という立場の者が学び続け、成長し続ける必要があると思っています。組織のリーダーとなる人には学びの場や一緒に学び続ける仲間はとても必要なことだと思います。
自分の中では、夜遅くまで仕事をすることに身体が慣れてしまっているため、特に朝起きすることが大事な自分磨きになっています。
倫理法人会で実践されている方は、前向きだし、利他の精神を考えられている方が多いように感じています。人はひとりで仕事をしているわけではなく、みんなと支えあいながらしていると思います。一人ひとりが自分の仕事を通して、実践を積み重ねていらっしゃり、たくさんの刺激を頂ける場所であると思います。

今後のビジョン

 

 

「教育を通して、子どもの貧困問題を是正する」
これが認定NPO法人 子ども未来の理念です。
子どもの貧困問題は現代社会ではとても見えにくい状態になっております。金銭的な貧困だけではなく、心の貧困も大きな問題であると捉えています。子どもの居心地の良い場所、関わりたいと思ってもらえる場所としての塾を目指した居場所作りを進めていきたいと思っています。
そして、将来的にはこの活動を日本全国に広げていきたいと思っています。また、経済格差が学力格差、最終的には幸せ格差となっている現状を少しでも減らしていきたいと思っています。そのためにも、情報が溢れかえっている現状の中から大切な物だけを抽出し、大切なことだけを届けていきたいと思っています。そのためにも、まずは私自身がいろいろな情報に触れ、収取選択し、発信をし続けていきたいと思っています。

【取材 天野竜太郎/吹田市倫理法人会/幹事】
【写真 スタジオハート 上田哲也/枚方・交野倫理法人会/会員】

今まで学習塾の講師を30年以上されている本田さんですので、子どもと関わる現在の認定NPO法人子ども未来の活動がぴったりな方だと感じました。取材のときにも、ご自身で経営されている『自立学習STATIONピース』という塾の授業の合間の時間にお邪魔したのですが、厳しい指導の中にも、人としての優しさを感じることができました。また、新しいことにも次々にチャレンジしていかれるようなので、倫理法人会の理念「日本創生」を交えての活動にも大きな期待がもてる方だと思います。

【本田貴士氏の所属単会/吹田市倫理法人会/事務長】

※記事中の所属や役職およびインタビュー内容は、取材当時のものです。