
有限会社TTDesign 取締役副社長 坪田 有希子氏にインタビューしました。

▼企業情報
社名:有限会社TTDESIGN
設立:2006年4月(法人化)
役職:取締役副社長
住所:大阪市北区南扇町7-17 MF梅田ビル9階
URL:https://ttdesign.net/
▼事業内容
デザイン、販促物、ブランディング戦略、Web制作
事業を始めたきっかけ
当社は25年前、夫と二人で広告デザイン業として創業しました。当時はそれぞれ別のデザイン会社に勤めていましたが、夫の退職を機に、お客様から「仕事を持って独立してほしい」と声を掛けていただいたことがきっかけです。
南森町のワンルームマンションを事務所にスタートした当時は、「だめならまた就職すればいい」という気持ちで、特別な覚悟があったわけではありませんでした。しかし、お客様とのご縁に支えられながら事業を続け、創業から数年後に法人化。紙媒体を中心としたデザイン制作から、Webや動画など時代の変化に合わせて事業領域を広げ、組織として成長してきました。

倫理法人会に入会した理由

会社は順調に拡大し、東京支店を構えるまでになりました。しかしコロナ禍で主力だった旅行関連の案件がほぼゼロになり、経営は一気に厳しい状況へ追い込まれました。
さらに、役員による背任問題や長年会社を支えてくれた幹部社員の退職などが重なり、組織としても大変な危機を迎えました。そして追い打ちをかけるように、社長である夫が病に倒れ、大きな手術を受けることになったのです。
それまで社外活動は夫の役割でしたが、「今は自分が動かなければならない」と感じ、人脈づくりと学びを求めて倫理法人会へ入会しました。
人生の転機となるような学び
倫理法人会で特に印象に残っているのが倫理指導です。
当時は苦しい出来事が重なり「失ったもの」にばかり目が向き、あの時こうしていればと後悔する気持ちに囚われていました。初めてお会いする相談役に胸の内を話した際には、思わず涙があふれたことを覚えています。
その中で気づかされたのは、「今あるもの」に目を向けることの大切さでした。離れていった人ではなく、困難な状況でも会社に残り支えてくれている幹部や社員の存在。病気と闘いながらも前を向く夫の姿。実は自分の周りには多くの“宝”があったのです。
また、「苦しい時こそ明るく朗らかに」という“明朗”の実践を意識するようになりました。環境そのものはすぐには変わりませんが、自分が何を見るかによって心の持ちようは変わります。その気づきが、逆境を乗り越える大きな支えになりました。

入会を考えている人へのメッセージ

経営者は孤独になりやすい立場です。数字や課題に追われる中で、誰にも相談できずに抱え込んでしまうこともあります。
だからこそ、一人で抱え込まず、まずは自分の思いを言葉にしてみてほしいと思います。倫理法人会には、経営のノウハウだけではなく、自分自身の心と向き合う学びがあります。
問題がすぐ解決しなくても、物事の見方が変わることで行動が変わり、結果として状況も少しずつ動き始めます。私自身、そのことを身をもって経験しました。
今後のビジョン
AIの進化により、デザインやクリエイティブのあり方は大きく変わっていきます。
パンフレットやWeb、動画などの制作は、これまで以上に効率化され、誰でも形にしやすい時代になっていくと思います。
だからこそ、私たちが大切にしたいのは、「何をつくるか」だけではなく、「なぜつくるのか」をお客様と一緒に考えることです。
お客様が大切にしてきた想い、これから描きたい未来、まだ言葉になっていない強みを丁寧に汲み取り、伝わる言葉とデザインに変えていく。
そして、経営目標に向かって同じ視点で課題を考え、必要な表現や仕組みを一緒につくる「クリエイティブパートナー」でありたいと考えています。
AIを活用しながらも、AIだけでは届かない人の想いや温度感、関係性を大切にし、ブランディング・デザイン・Web・動画・発信を通じて、お客様の価値が正しく伝わり、選ばれる力につながる支援をしていきたいと思います。

編集後記
経営者として、また妻・母として多忙な中、大阪梅田のチームリーダーとしても活躍される坪田さん。インタビューを通して、いつも冷静で穏やかな坪田さんの知られざるご苦労やお人柄に触れることができました。倫理指導をきっかけに「今ある宝」に目を向け、明朗愛和の実践を続けながら苦難を乗り越えられたお話が印象的でした。倫理実践を継続する大切さを改めて感じたインタビューでした。
<取材> 若槻 佳美/大阪梅田倫理法人会/幹事
<取材> 藤田 智子/大阪梅田倫理法人会/幹事
<取材> 佐々木 さつき/大阪梅田倫理法人会/幹事
<取材> 井口 克美/大阪府倫理法人会/広報副委員長
<撮影> 澤 利一/幸合同会社 代表社員/千里中央倫理法人会 幹事
2026年8月 No.334 掲載